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好きと得意は別の話というか別の次元。

【#046|デラックスお雑煮】

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 めでたく楽しい正月も今日で三日目で、今日辺りから色んな家庭で現れたと思う。

『もうおせち飽きてきた問題』

 明日から平日(松の内なら7日・鏡開きなら11日までだけど)で通常の食事に戻りたいが、あいにく三が日を想定に揃えられたおせちの余波でもう数日延びる可能性がある家庭もいると思う(おもちなんて下手すれば1月の主食になってしまう)。

 基本的におせちは水分少な目・味付け濃い目が多い。

 昨日の記事で「おせちは元々豪華な食べ物を元日に食べるのが始まり」と書いたが、これもそれに関係がある。江戸時代より昔の正月は三が日全てが完全休日で、その期間の老若男女は何も働かなくて良く、お母さんも家事全般を休んで良かった(大規模な冬休みみたいなもの)。

 もちろん、その間も食事は必要なので「おせち」という高級食材を使って長期間保存ができる料理(今で言う保存食)が様々な知恵を集めて開発された。そのため、腐食最大の原因となる「水分」を極力絞り、数日後も味を劣化させないよう「味付け濃い目」となっている。

 だけど現代になって、その必要はなくなった。お察しの通り「冷蔵庫」の登場である。冷蔵庫のおかげで様々な食材が長く保存ができるようになって、おせち料理は正月の伝統として変わらず残った。
 
 残ったのは良いが、この料理に現代人がどれだけ付いていけるか分からない…。

◆1日目「美味しー!!」
◆2日目「うん美味しい!」
◆3日目「うっぷ……もういいです……」

 何なら三が日の食事(朝昼晩の計9食)がおせちなので、正式なら現代人は通常の3倍ぐらいは食べないといけなくなる(塩分高めのものなら健康にも支障きたすかもしれない)。もちろん量を少なくしても、味濃いめの耐久レースは辛いものがある。

 そんな中で私が毎年正月にやっているのが「デラックスお雑煮」である。

 これはお雑煮の中に入れれそうなおせちの各料理を「具材」としてひたすら入れていく手法だ。まず水分は確保される、汁物だから口の中が渇かない。あと時間が経つと汁の方に具材が「お出汁」として出ていき、具として食べる頃には程よく薄くなっている。

 たとえば我が家の場合、おせちの中に必ず「エビ」「スモークサーモン」「生ハム」「ローストビーフ」がある(父のリクエストで)。それらをもちと三つ葉が入ったお雑煮に具材として入れていくと、たぶん世界で一番豪勢なお雑煮になる。もはやお椀サイズの鍋物と言っても良い。

 特に生ハムとスモークサーモンはしゃぶしゃぶみたいに良い感じに薄く茹でられている(ただのハムとサーモンになるのは覚悟で)。そしてエビとローストビーフもお出汁が良いアクセントになって、結構な美味である。必要に応じてカマボコもどんどん投入できる。もし濃い具材で舌が疲れてきたら、三つ葉を食べて口の中を一旦さっぱりさせると良い。もちろんメインのおもちも忘れてはいけない。普段なら箸や歯やのど奥にこびりつくおもちもお出汁にコーティングされているからスルスルと食べられる。

 この手法を使えば、おせち飽きた問題が一気に解決すると思う。

 ただ唯一の弱点は、後半になるにつれ、残った汁に投入した分の具材のお出汁が蓄積されて、汁半分以降は海水かと疑うぐらい塩分が濃くなるのだ。自分のセオリーで汁物は全部飲むので、その日の3杯目からは塩分過多と体重増加の戦いに入る。

 あと何年この手法が使えるのか…。

 今は人間ドックに行きたくない…。

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【本日の参考文献】

プレジデント社
2016-11-28
楽天ブックス
 
 
【あとがき】
 
 デラックスとお雑煮のワードから導きだされる個人的な話題として、お正月になると毎年必ず観るものがあります。
 
ドラえもん』に出てくる『ぐーたらお正月セット』の回です。
 
 あらすじはこう。
 
 元日早朝に「おい起きろ。今年こそ初日の出見るって言ったでしょ」とドラえもんに起こされたのび太は「そんなこと真に受けちゃ困るなあ。ぼくがどんな人間か知ってるだろ」と簡単に前言撤回してしまう。
「元旦ぐらい早起きしろ!」と布団をはがされても「せめて元旦ぐらい布団の中にいたい」と反論する。終いには「一方で人並みに正月らしいことがしたい」とムチャクチャな提案すら平然と出してくるダメっぷり。そこでドラえもんのび太に一人でもお正月を味わえるひみつ道具『ぐーたらお正月セット』というカバンを渡して「もう呆れた!!」と言い捨てて去ってしまう。
 そこからのび太の楽しくて孤独な元日の1日が始まる……。
 
 その『ぐーたらお正月セット』に出てくるアイテムたちがぐーたらしたい視聴者の心を掴む甘い魅力が詰まっていて、自分なんか毎年切実に欲しくなってしまう。
 
◆人払いごへい
 部屋の前に立てておけば、誰もが本人を忘れて部屋に入ってこない。
 
◆初日の出ジオラマ
 早起きしなくても好きなときに初日の出が見られるジオラマ夫婦岩がモデル。
 
◆スーパーインスタントおぞうに
 お湯なし・ちょっと振ってフタ開けるだけで熱々のお雑煮が食べられる。
 
◆おせちボックス
 豪華なおせち料理が一通り入った重箱。(たぶん)賞味期限が無期限。
 
◆自動ふりこみお年玉通帳
 人払いごへい使用中に来客が来た際、本来貰えるはずだったお年玉が自動に振り込まれる通帳。しかも全国の銀行に対応という万能ぶり。
 
◆おざしきだこ
 小さい扇風機がついたヘアバンドをつけて、小さな凧が飛ばせる室内オモチャ。
 
◆一人遊びマシーン
 トランプやスゴロクなど一人では遊べない遊びの相手をしてくれるロボット。カバンの中に何台か入っている。
 
◆全チャンネルかべかけテレビ
 地上波9チャンネルのテレビ番組を一気に見ることが出来る夢のテレビ。ただし長く見ると目がチカチカするし音声が混ざって聞き取りにくい。
 
 そんなこんなで気がついたら、もう窓の外は住宅街の灯りが点く夕方過ぎになっていて、誰とも出会わずに大切な元日が終ってしまったことにふとのび太「なんか……取り返しのつかないことをしちゃったような……」と後悔し、人払いごへいを片付けて、そして寂しい部屋の中で一人号泣してしまう。
 そこにドラえもんが入ってきて、泣くのび太を慰めながら「怠けてばかりいるってつまらなくて寂しいことだろ」と優しく諭してあげる。
 そんなのび太ドラえもんはカバンから『ふりだしサイコロ』を出して、元日早朝に時を戻してあげる。
 すべてが元日からやり直せると知ったのび太は、まずドラえもんと約束した初日の出を一緒に見に行く。
 
 気がついたら熱が入って全部書いちゃったよ。
 
 これが何でかねぇ、めっちゃ泣いちゃうんですよ…。
 
 特にのび太が今日を後悔し出すシーン、ドラえもんが叱らずよしよしと慰めてくれるシーン、それが半分引きこもりみたいな生活してる自分にはすごく刺さってしまって、嗚咽寸前までティッシュ抱えて泣いてます…。
 
 また反省した後ののび太が大変素晴らしいんですよ。綺麗な初日の出の前で隣にいるドラえもん、そして朝日に向かって今日出会えなかったパパ・ママ・しずかちゃん・ジャイアンスネ夫に最大の感謝の言葉を言うんですよ。
 
 そこが第2波で、また泣いちゃうんですよ…。
 
 この辺で嗚咽に達します。
 
 これ本当に名作だからみんな見て。
 
 ネタバレ全部書いちゃって本当に申し訳ないけど…。
 
 ちなみにこれが自分にとって年始最初に観るアニメで、そこから色んなことが始まります。