処理中に問題が発生しました。

好きと得意は別の話というか別の次元。

Q.初恋エピソードを教えて下さい!w

A.私の初恋はいじめられ期ピーク前半の小学6年(図工の糸ノコ中に後ろ突き飛ばされた)で、相手は珍しく私をいじめない同じクラスの女子でした。

学習障害の影響で生まれつき文字も言葉も計算もできず、壊滅的に勉強できなかった私はせめてノートだけでもと頑張って黒板の字をなるべく似せて書き写すも黒板消しのスピードに勝てませんでした。
そのとき隣の席だった彼女が察して自分のノート見せてくれて、慌てて「(ありがと)」と小さくおじぎしたら向こうも小さく笑顔でおじぎしてくれて、それで落ちました。
恋の力はすごくて、彼女を見るために不登校せず毎日学校に行きました。

それからいじめられ期ピーク後半の中学3年間(持久走でビリ完走後に押さえつけられ口に校庭の砂と石を入れられ頬ぶん殴られ大量出血)でも彼女への恋心をこじらせて、とうとう告白できずに別々の高校に進学しました。もちろん大変後悔しました。私は高校でも彼女のこと想い、勉強も頑張って平均点まで上げました。

奇跡が起きたのは高校3年の冬前で、毎週行くパン屋のレジで彼女がバイトしていました。再会した私は有頂天になったのですが、まもなくして家族から別のパン屋にしたいと提案され、何とかねばって彼女のいるパン屋に通い続けました。

新年を明けて私は意を決して携帯の連絡先と短い告白文を書いた小さい紙をお会計と一緒に渡しました。近年でも珍しいほど雪が降った日のことです。その晩に家族から「携帯会社を変えようと思う」と突然告げられました。電話番号はMNPで大丈夫なもののメアド変わるのは大変困るので、またも何とかねばって一週間伸ばしてもらって連絡を待ちました。

それから彼女のシフトと被らなかったのかレジで会わず、連絡も来ず、とうとう携帯会社が変わりました。

それから2年が経って、私は成人式で彼女との再会を狙いました。だけど私たちの成人式は日本国内でも最大級の会場で行われ、何万もの新成人が会場に溢れていました。何とか見つけようと出入り口に見張って、何万もの中から彼女を探しましたが当然見つかりませんでした。

再び奇跡が起きたのは落胆して地元の駅まで戻って、昼食に入った駅前のサイゼリアの中でです。振り袖姿の彼女が遠いテーブルの女子グループのなかにいました。最も見たかった彼女の晴れ姿は花のように美しくて、再び落ちました。

何とか彼女と話したいけど女子グループの鉄壁が難しくて、ひとりドリンクバーに向かうタイミングを狙っていたら、先に私が小中私をいじめていたグループに見つかって、外に引っ張り出されて、身も財布もボッコボコにやられました。

必死な思いでサイゼリアに戻ったら、もう彼女たちはいなくて再び落胆しました。

どうにか彼女と連絡取れないかネットの知恵袋に質問したら「昔の連絡網に家電(家の電話)あると思うから、そこから会う約束しろ」とアドバイスされました。調べたらその通りで、私は雑誌の占い的にも幸運日な2カ月後の3月14日(ホワイトデー)に電話しました。またも奇跡で彼女が電話に出ました。

「お久しぶりです。覚えてますか? 渡辺です。久々に会って話したいことがあって、今度会えませんか?」と言ったら「えっ…いや無理」と返されました。

想像した悪いパターンよりも悪い反応でとっさに慌てた私は早口で彼女を引き留めました。

「ごめん今から出かけるからっ」と突然電話を切られました。

え。何で。何でそんなに拒むの。少しは話を、私の死にそうな勇気を聞いてくれたっていいじゃないか。

8年目にして失恋した私は落ち込んで、しばらくふさぎ込んでいました。

その理由が分かったのは翌週の週末でした。家の電話で突然私宛に来ました。相手は話したこともない昔同じクラスだった人。その人はこう言いました。

「久しぶり。覚えてる? 俺だよ○○。久々に会って話したいことがあるんだけど、今度さ会えない?」

あー…なるほど。そういうことか。見事に間違えられたんだな。すべてを察しました。

その電話の異常性に察した家族が電話を代わってくれたおかげで向こうはすぐ切りました。

「最近名簿使った勧誘があるから気をつけないとね」と話す家族を聞きつつ頭の中では怖かったと思う彼女に対する申し訳なさが込み上げてきて、今すぐにでも訂正の電話を入れたい気分でしたが、もう一週間以上も立ってしまったし、何を言っても勧誘の説得にしか聞こえないし、何より彼女にとって私はそういう奴だと認識された時点でこの話はもう終わってる。彼女の対応は間違ってないし、もしかしたら紙の時点で実は嫌われていたのかもしれない。私は電話せず本当の意味で失恋しました。

それから10年近く経って去年、近所のスーパーで買い物する彼女の姿を見かけました。お腹が大きい妊婦になっていました。とっくに彼女のことは吹っ切れているので特に思いませんが、ただ笑顔が花のように素敵でした。