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好きと得意は別の話というか別の次元。

【#026|カラオケ番組の点数】

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 昨日の話の続きになるが、カラオケ番組の出場者は基本的に全員が上手い。演歌と民謡は歌唱に必要な技術を全て鍛えられると以前ネットで読んだが本当らしい。その代わり出場者全員が上手いせいで点数のインフレ化が発生する。通常の100点採点というより90点台の10点採点になり、決勝では90点台後半の5点採点になる。
 
 アマチュアのトップたちがしのぎを削って披露するのだから、インフレ化も頷けるし視聴者たちも疑問を感じないと思う。
 
 ただ、そんな環境だからこそ1回だけ私は地獄を見たことがある。
 
 たしか高校生だったか男子学生の採点が87点だった。
 
 90点台が当たり前のスタジオの空気が2秒だけ止まった。
 
 MCの視線もカメラ横にいるスタッフを一瞬だけ向けた。
 
 やめろ、やめてくれ。
 
 視聴者は負けた挑戦者の味方であり、視聴者は負けた挑戦者に自身の負けた日を投影しているのだ。このときのフォローこそ視聴者たちは求めている。さあ負けた私たちを救ってくれ。
 
 MCが重い口を開いた。
 
「あー…まあ今回は残念だったねぇ。また挑戦に来てください」
 
 挑戦者の高校生が泣いている。
 
 場面が変わってナレーションが入る
 
「次の挑戦者はっ!!!」
 
 あっさりと見切られてしまった。
 
 横に並ぶゲストタレントたちも少しは慰めてくれ。
 
 誰も慰めてくれなかった敗者はそのまま突き落とされる。視聴者自身も自身が慰めてくれない存在だと認めたくないので次の挑戦者または勝者にあっさりと鞍替えしてしまう。
 
 あれ以降その男子学生は再挑戦していないのか見かけていない。あのスタジオを出てから彼の生活がどうなったのか、もちろんだが知らない。
 
 敗者の人生など誰も知らないし見向きされないのだ…。
 
 ここまでが負けた挑戦者に対する私の妄想である。
 
 もし、あの男子学生がカラオケ辞めて東大に入学して超一流企業に入社していたら、サークルで組んだバンドがメジャーデビューしてMステ出演していたら、それはそれで私は勝者に嫉妬する…。

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【本日の参考文献】

NHK出版
2017-11-25
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【あとがき】

 昨日も含めてカラオケの記事、横で見ながら書いているんですが、ちょうどそのときの出場者の採点が始まって94点でした。
 
スタジオ一同
「あちゃー…」
 
 おい「あちゃー」って何だよ。
 
 普通のカラオケで94点出たら大盛り上がりだぞ。
 
 自分なんか最高61点だぞ。
 
スタジオ一同
「うわぁー…」
 
 おい「うわぁー」って何だよ。